(高崎) 高崎市歴史民俗資料館企画展「群馬のくらし 製麺機」 11/26(日)まで

 明治時代から昭和40年代にかけて、群馬県内の家庭で広く使われていた家庭用製麺機。特に高崎市周辺は普及率が高く、家庭でうどんを製麺して食べるという食文化が根付いていたという。高崎市歴史民俗資料館では、平成29年10月28日(土)から11月26日(日)にかけて、さまざまな製麺機を一堂に紹介する企画展を行う。

群馬の食文化を支えた製麺機

群馬県では陶器製のこね鉢が使われてきた

 家庭用製麺機は、明治16年(1883)に佐賀県の発明家・眞崎照郷(1851~1927)が木綿の綿実を繰り出す木製の綿繰機を応用して作ったといわれている。その後、全国に製麺機メーカーが誕生し、様々な製麺機が製造・販売されたが、工場での機械式製麺が普及した昭和50年代になると次第に姿を消していった。

 群馬県では古くから家庭での製麺が盛んであり、のし棒(麺棒)、こね鉢、包丁などを使って家庭でうどんやおっきりこみを打つ文化があったが、昭和時代にはそれが家庭用製麺機によって行われるようになった。高崎市周辺は家庭用製麺機の普及率が特に高かったとみられ、日常的に家庭での製麺が行われていた。

初期のものから最新型まで

 今回の企画展では、製麺機の発明者によって作られた初期の眞崎式から、平成25年に発売された最新モデルまで、20台以上の家庭用製麺機を展示している。複数の種類の麺を製造できるようにしたもの、ハンドルをより小さい力で回せるようにしたもの、戦中戦後の資材不足を反映したと見らえるもの、意匠をこらしたものなど、製麺機の種類は驚くほど多様だ。

 ほとんどの製麺機は実際に動かしてみることができる。また、製麺機の取扱説明書や製麺の歴史に関わる様々なものが一緒に展示され、製麺文化の奥深さを知ることができる。

 なお、企画展に合わせて、家庭用製麺機のコレクターであるフリーライターの玉置標本氏による講演会も開催される。

概要

開催時期
2017年(平成29年)10月28日(土)~11月26日(日)
午前9時~午後4時
会場
高崎市歴史民俗資料館(問い合わせ先や交通案内はこちら
入館料
無料
休館日
月曜日および11月24日
後援
上毛新聞社、ラジオ高崎、J・COM群馬

製麺機の発明者による眞崎式製麺機


(2017年10月29日掲載)
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