(高崎) 高崎市歴史民俗資料館企画展 長野堰用水 5/12(金)~5/28(日)

 高崎市歴史民俗資料館では、長野堰用水が「世界かんがい施設遺産」に登録されたことを記念し、企画展「長野堰用水」を開催する。江戸時代、明治時代の長野堰と高崎の町を再現したジオラマを中心に、長野堰をめぐる様々な資料を展示するほか、ボランティアによる解説も行われる。

長野堰なくして高崎なし

企画展の様子。奥には井伊家の家紋も見える

 長野堰用水は、高崎市本郷町(旧榛名町)で烏川から取水し、高崎の町を横断するように流れている全長25.7kmの水路。農業用水として見られがちだが、初代高崎城主の井伊直政が城下町を築いたとき、長野堰から引水して城と城下に水路を張り巡らせたという。
 この水路の水は、飲料水や防火用水として利用され、これによって染物、酒造、醤油、豆腐などの産業が栄えた。高崎城の堀の水も長野堰から引水されたものだ。まさに、長野堰なくして高崎はなかったと言っても過言ではないだろう。

 そして長野堰用水は、2016年11月8日に「世界かんがい施設遺産」に登録され、国際的に価値が認知された。

みどころ

 今回の企画展では、江戸時代、明治時代の長野堰と高崎の町を再現したジオラマを展示しており、現在の高崎の市街地の様子と見比べることができる。ジオラマはデフォルメされているものの、当時の資料に基いてできるだけ正確に細部を作りこんであり、当時の建物の様子がよく分かる。

 また、「長野堰を語りつぐ会」の皆さんによる解説もあり、長野堰が高崎の町の形成に果たした役割を詳しく知ることができる。

 他にも、江戸時代の榛名白川を横断するサイフォン、明治時代の簡易水道、昭和時代の円筒分水など、長野堰やその周辺施設で用いられた様々な技術についての解説も行っている。

明治時代の高崎の中心市街地の様子

明治時代の簡易水道の取水口付近

明治時代の簡易水道の仕組みの解説

 
期日:
2017年5月12日(金)~5月28日(日)(月曜日休館)9時~16時
会場:
高崎市歴史民俗資料館
〒370-0027 群馬県高崎市上滝町1058番地
交通アクセス:
  • 公共交通の場合
    • 高崎駅西口より県立女子大行バスで「慈眼寺裏」下車徒歩3分
    • 高崎駅東口より亀里JAビル行バスで「下滝西」下車徒歩8分、またはぐるりん群馬の森線で「滝川郵便局入口」下車徒歩15分
  • 自動車の場合
    • 関越自動車道高崎玉村ICより3分、高崎ICより5分、北関東自動車道前橋南ICより5分
入場料:
無料
後援:
上毛新聞社、ラジオ高崎、J:COM群馬
お問い合わせ:
高崎市歴史民俗資料館 ☎027-352-1261

(2017年5月20日掲載)
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