(安中) 山本勘助と安中・高崎の意外な関係とは――学習の森ふるさと学習館企画展「山本菅助―真下家所蔵文書の発見―」 2/26(月)まで

真下家所蔵文書の一つ、山本菅助に宛てた武田信玄自筆の書状

 武田信玄の軍師として、軍記物や小説、講談などで有名な山本勘助。しかし、信頼できる歴史史料が全く残っていないため、実在すら疑われていた人物でもある。

 ところが、平成20年(2008年)に安中市原市の旧家で発見された真下家所蔵文書から、「山本助」宛ての文書が複数確認されたことをきっかけに、山本菅助に関する研究が急速に進んだ。そして、軍記物に描かれた「山本勘助」との関係や、子孫が代々「山本菅助」を襲名して高崎藩士を務めてきたことなどが次々と明らかになった。

 そこで安中市学習の森ふるさと学習館では、平成29年度企画展として「山本菅助―真下家所蔵文書の発見―」を開催する。この企画展では、一連の発見のきっかけとなった真下家所蔵文書(当館寄託資料)を中心に、高崎藩士山本菅助の子孫にあたる沼津山本家に伝わる文書(沼津市明治史料館保管)や山梨県立博物館などに所蔵されている資料、さらに「山本菅助」の名前が入った具足や旗指物などを一堂に展示して紹介し、「山本菅助」の実像に迫る。これだけの資料が一堂に揃う機会は滅多にないという。

 真下家所蔵文書の発見をきっかけに、市河家文書や沼津山本家文書の再評価が行われ、今回の企画展ではこれを詳しく取り上げている。山本菅助の人物像、また沼津山本家文書や真下家所蔵文書などがたどってきた経緯も実に数奇であり、こちらの面からも歴史の奥深さを感じさせてくれる。

 なお、今回の企画展に合わせ、連続講座「山本菅助の実像に迫る」も開催する。

開催時期
2017年(平成29年)12月2日(土)~2018年(平成30年)2月26日(月)
9時~17時
休館日
毎週火曜日、年末年始(12/26~1/3)、1/10(水)、2/14(水)
観覧料
一般100円、団体(20人以上)80円、高校生以下無料
会場
安中市学習の森ふるさと学習館
〒379-0123 群馬県安中市上間仁田951
☎:027-382-7622 FAX: 027-382-7623
交通アクセス
JR信越本線「安中駅」から車で10分
または乗合タクシーで約20分 ※乗合タクシーは日曜・祭日運休
上信電鉄「上州富岡駅」から車で10分
上信越自動車道「富岡IC」から車で15分

(2017年12月21日掲載)
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