(安中) 木間瀬の福寿草が満開に―春の訪れを告げる花

(2018年3月4日)

 安中市松井田町上増田にある木間瀬ちませの福寿草自生地では、早春に花を咲かせる福寿草が満開となり、可憐な小さい花を咲かせている。西毛地域では、1月に過去30年で最低気温を記録するほど寒さが厳しかった今年の冬だが、春は駆け足でやってきているようだ。

 

気象庁のデータによると、2018年1月26日には西毛地域にあるアメダス観測点3地点(上里見、西野牧、神流)すべてで、過去30年で最も低い日最低気温を記録している。

 上増田温泉「砦の湯」近く、増田川沿いの丘には多数の福寿草が自生しており、安中市指定の天然記念物にも指定されている。かつてはこの丘は春になると黄金色に埋め尽くされるほど、たくさんの福寿草の花が咲いていたという。

 案内看板によれば、幕末に小栗上野介が権田村に帰る途中、この地に幕府再興のための軍用金を埋めていったところ、そこから黄金色の福寿草の花が咲くようになったという伝説もあるという。

 伝説の真偽はともかく、現在ではこの自生地の丘に咲く福寿草はすっかり少なくなってしまった。しかし、自生地でも農道を挟んだ丘の下側では、現在でもたくさんの福寿草が見られる。順路通りに歩くと見落としそうになるが、現地を訪れた時には忘れずに立ち寄るようにしよう。

 また、すぐ近くにある新植地や、道路の反対側にある福寿草の里公園でも、たくさんの福寿草の花を見ることができる。今年は、新植地の福寿草が一番よく咲き誇っている(冒頭の写真は。春の訪れを感じに現地を訪れてみてはいかがだろうか。

【行き方】

 国道18号松井田バイパスから倉渕方面に入り、群馬県道33号(渋川松井田線)を倉渕方面に約7.6km(約16分)進んだところにある。現地付近には案内看板が多数ある。カーナビの場合は、上増田温泉砦の湯(027-388-1177)を目印にすると分かりやすい。

(取材・写真・文/藤本 理弘)


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